余市病院

余市病院【余市町の紹介】北海道余市(よいち)町は、積丹半島の東の付け根に位置し、札幌市から北西へ車で1時間強、観光で有名な小樽市からは30分の場所にある、人口約2万人の町です。町の北側は日本海、他の三方はゆるやかな丘陵地に囲まれ、ブドウやリンゴなどの果樹を始めとする、山海の恵みがとても豊かな所です。
ワインやウィスキーの醸造業も盛んに行われています。冬の積雪量は北海道の中では多い方ですが、比較的温暖な気候で知られており、春には桜だけでなくリンゴや梨の白い花が一斉に開花します。

余市病院
余市病院
余市病院は積丹半島の東半分に当たる北後志5ヵ町村(余市町、積丹町、古平町、仁木町、赤井川村) 約3万人を診療対象とする病床数172床の中規模病院です。
当院は本格的な入院診療に対応できる圏内唯一の、かつ公的病院(日赤、済生会と同様の素性をもつ北海道限定の組織)として、各診療科、急性期、回復期リハ、慢性期(障害)、健診、時間外救急(一次~三次の一部)、訪問診療、在宅看取り、介護施設等のバックアップなど、生活圏に必要なあらゆる医療ニーズに応えるよう努力しています。

余市病院
安心して地域に暮らすためには、具合が悪くなった時にすぐ相談できる病院が必要です。余市協会病院では、「断らない救急体制」をモットーに、24時間患者さんの受け入れを行っています。また地域の開業医の先生方との定期的なミーティング、勉強会を通して、密接な病診連携を進めています。
「最期を自宅で過ごしたい」という地域の声に応え、今年度立ち上げた緩和ケアチームでは、地域の訪問看護ステーションと連携し、往診での訪問看取りを積極的に行っています。無料巡回診療、中学校でのBLS普及活動、病院祭等など、様々な機会を使い、地域の方との距離が近い病院を目指しています。

プログラム内容

途上国を含めた海外で臨床、保健、研究の場で活躍されている医療従事者の方は「地域医療を支えたい」、「帰国中に臨床技術を磨きたい」という希望があります。また医療従事者の地域偏在や都市型志向が進む中で、地域医療の場における医師や看護師等の確保が重要課題となっています。
医療従事者が海外でも、日本でも活躍する場を作るため、余市協会病院では2014年4月に「地域医療国際支援センター」を立ち上げました。国内外の地域で働く医療従事者の受け入れを行い、これまで海外経験のある医師4名を受け入れています。また非営利活動法人GLOWと連携し、地域―海外研修プログラムに参加する看護師2名を受け入れています。海外、地域の現場で活躍する方を講師としてお招きして、セミナーを開催しています。

プログラム・入職サポート

【医師】1ヶ月から勤務できます。2次救急医療を中心に外来、病棟、各種検査、往診を行っています。検査では内視鏡等検査を重点的に研修することもできます。希望者は緩和ケアチーム、DM外来、感染管理、NST、褥瘡チームの参加も可能です。
【看護師】3ヵ月から勤務できます。“地域丸ごと”体験、研修プログラムでは、救急、在宅医療の両者を通して、地域医療の第一線を体験、研修できます。病棟、外来での勤務を土台として、2週間に一回提携先の訪問看護ステーションでの研修が可能です。また緩和ケアチームに入り、往診、在宅看取りに参加できます。タイミングが合えば、地域のBLS講習、無料巡回診療、病院祭にも参加のチャンスがあります。
医師、看護師共に、海外と行き来するため、手ぶらで来れるよう電化製品付きの住まいをサポート、また往復の病院見学費用をサポートします。

プログラム・入職サポート

【看護師】杉原 彩恵子
学生時代より地域医療、国際保健に興味があったため、東京の病院(呼吸器病棟)で4年勤務した後、特定非営利活動法人GLOWの研修プログラムに参加、余市病院の看護師として慢性期病棟で2014年10月から勤務を開始しました。最初は、北海道の寒さ、知らない土地にも不安ばかりでしたが、病院スタッフは皆温かく、また地域のために何とかしたいという熱い思いにあふれています。
慢性期病棟では、介護業務に追われて1日が終わる日も少なくないですが、人材や設備も限られた中でよりよい医療を提供するにはどうしたら良いかと考えることはとても興味深くて面白く、学び多き日々です。2015年2月から余市病院では電子カルテを導入しました。病院に新しいものが入る過程で、自分の経験を活かして、病棟で一緒に作る楽しみを感じることができました。休日は余市の新鮮な海産物を食べに行ったり、温泉でリラックスをしたりと充実して過ごしています。

【地域医療国際支援センター長】森 博威
私は沖縄で内科、消化器、感染症の基本的な研修を修了し、宮古島、福岡で離島、地域医療に携わった後、熱帯医学の研修、教育で有名なタイ、マヒドン大学熱帯医学部の大学院を卒業しました。今は余市で地域医療、タイで熱帯医学のフィールドを中心とした研究を続けています。
熱帯医学の現場は、その土地での地域医療です。水、食事、住居、衣服、安全の確保、医療制度、薬の質も重要な因子で、途上国の医療を考えた場合、バランス良く行政、公衆衛生、臨床、研究を複合的に考えていく必要を感じました。
一方で日本の地域治療、医療崩壊の一番の問題は人手不足です。中小救急病院に人が足りない。また現場で人を育てる実践的な研修プログラムが不足しています。余市は札幌から一時間半という好条件の場所にありながら、余市協会病院では医師、看護師は不足しています。
厳しい状況にありながら、救急を断らない、スタンダードな質の高い医療を行い、積極的に外に出たい、良いものを取り入れて、国際的にも交流、支援を行いたいという皆の熱い思いがあり、その思いの中から地域医療国際支援センターは立ち上がりました。
余市から世界へ、地域だからこそできる最善の医療を目指して、国内外の地域で働く医療従事者の支援、質の高い各種研修プログラムの作成、国際支援を柱に活動を行っています。院外からの研修者の受け入れ、勤務部署の調整、生活のサポート等、快適に余市での地域医療研修ができるよう全力でサポートします。なんでもご相談下さい。